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“食べ物の安全性を考える” イベント小報告

2015年2月13日
食あればPRあり

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2月8日(日)は郡山で行われた福島県のイベント「ふくしまからはじめよう。『食』と『ふるさと』新生運動推進大会」を視察してきました。ちょっと冗長ですが報告です。

イベント会場は、天候が安定していたせいもあってか、200名定員の9割ほど埋まっていました。
最初のプログラムは、FOOCOM.NET編集長で科学ライター、松永さんの基調講演「食べ物の安全性を考える ~あふれる情報と上手につきあう~」。
食品の安全性についてのクイズから始まり(なんと、私は「カン」の力で全問正解!)、食の専門家たちが問題視している食品リスクの説明、安全には「食品の安全性」だけでなく「食べ方の安全性」「情報の安全性」がある、という重要な気づきの示唆があり、とても分かりやすい内容でした。
福島県の農林水産物は、除染や検査によって安全性が確保されているにも関わらず、原発事故発生当初からの影響が続いています。松永さんは、この点について「問題ない」「安全」と一方的に説明するのではなく、放射性物質はもちろん、一般に敬遠されがちな農薬、食品添加物などのリスクが、実際どういうもので、食品全体のなかでどういう位置にあるかを身近な例や比喩、データと共に解説。分かっている積りでもモヤモヤしている部分がクリアになり、改めて冷静に見る視点をいただいたように思います。会場の空気から、来場の皆さんが熱心に耳を傾けていらっしゃる様子がうかがえました。



講演の後はフルーツアートデザイナー協会の方々による実演。実演者のうちのお一人は、福島の「いちい」というスーパーの青果担当者。この25歳の若い男子が震災直後の苦境の中、協会の門をたたいてフルーツアートを学び、度重なる失敗にも負けず6回目の試験でようやく資格を手にし、スーパーのパートさんたちにも教えてフルーツ販売を盛り上げているのだそうです。協会代表の高梨さん(上の写真)は、手も器用ですが話術も見事、そしてチャーミング。いろいろなエピソードを立て板に水のごとくユーモアたっぷり、笑顔たっぷりに語り、なお且つフルーツをカッティングしていく様子に見惚れてしまいました。

実演の後は休憩を兼ねて福島の食の試食。盛況でだいぶ並ぶことになりましたが、野崎洋光氏をはじめとする福島県ゆかりの有名シェフの協力で生まれた新会津伝統美食や、福島県のオリジナル米「天のつぶ」のおにぎり、アートに仕上がったフルーツなどを美味しくいただきました。
お腹が満たされた後、農業生産者の方々や流通関係者、消費者代表の方が登壇し、「ふくしまの『食』の魅力を発信しよう!」をテーマにパネルディスカッション。いろいろなお話があったのですが、最後に松永さん(上述)が「生産者の方々は、酪農や原木しいたけの復興にまい進し苦労しながらも、自らの状況を復興させることだけでなく、農業従事者の教育や環境の問題など、先の事を考えている、一歩先に進んでいることが素晴らしい。日本人として世界に対して誇りに思う」というようにおっしゃったコメントが象徴的でした。
松永さんからは、会場から挙がった「どうすれば安全と伝えられるか」というご質問に対して、「消費者は『安全』と謳っているものを果たして買いたいのか、考えてほしい。例えば『こんな風に作りました』、というストーリーがあって、そこに惹かれて商品を手にとってみたら、安全性についてもちゃんと守られていることが分かる方が魅力的ではないか。消費者目線で考えることも忘れないでほしい」というエールもありました。

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実は休憩中、実演で完成した見事なフルーツアートがプレゼントされるというので、抽選がありました。会場には200名程の方がいらしたのですが、フルーツアート協会の高梨さんが3番目に引いた番号が、入場時に受け取った抽選券の番号と見事に一致。たくさんの意味がこもったフルーツですので、大事に持ち帰りました。感謝していただきながら、昨年のこのイベントの日は大雪だったことが思いだされ、それからまたいろいろなことが起きた一年という時間の重みをかみしめました。

FOOCOM.NET Webサイト
http://www.foocom.net/
フルーツアートデザイナー協会Webサイト
http://fruit-art.com/

   
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